社交辞令的な本音

南の島沖縄から、楽しく人生を送る方法をお届けします。 主にライフハックとか沖縄情報とか。

書評

チームのことだけ考えた社長が作るチームは、もちろん強い

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今回は、最近読んだ本の紹介をします。

 

この本は、ダイヤモンド・オンラインでの連載が面白かったので、それをきっかけにして購入しました。

サイボウズはどのようにして「100人100通り」の働き方ができる会社になったか

 

 

ダイヤモンド・オンラインの記事は本書の冒頭部分を載せているようです。この冒頭部分だけでも、グイグイ読ませますので、リンク先だけでも読んでみてください。

Kindleでハイライトした箇所はたくさんあるのですが、そのうちいくつかを抜粋します。

photo credit: Team Fortress 2 via photopin (license)

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設計が難しい給与制度

サイボウズでは当初、他の社員との相対評価で給与が決まる仕組みだったため、組織が上手く回らなくなります。僕の職場も似たような制度なので、よく分かります。よーく分かります。

社員同士の競争を促進したため、今までにも増して他人の仕事を手伝わなくなった。当たり前の結果だ。他人の目標達成率が上がれば、相対的に自分は不利になるのだから。

現在、サイボウズの給与制度は「市場性」を考慮して決めているといいます。市場性とは、この社員が転職したとしたら、いくらぐらいの給与になるだろうかという考え方。

こうすれば社員もスキルアップに励むだろうという戦略には、なるほどと感心させられました。

 

フレームワークを共有する

コミュニケーションを円滑にするためには、フレームワークを共有することが大事です。共通言語があれば理解は早い。

議論をするときに使う共通のフレームワークを制定した。 それがサイボウズ式・問題解決メソッドだ。まず、「問題」とは「理想と現実のギャップ(差)」だと定義する。現実が理想と異なることが問題である。そして、その問題を解決する、すなわち理想と現実の差をなくすために、メンバー同士で議論をする。そのとき、このフレームワークに沿って自分の意見を述べなければならない。

 

なんと最長6年間の育児休業

サイボウズでは、育休を6年間取得することができるそうです。1年間だけ取得できる企業が大半だと思いますので、これはすごい。

最長6年間ではあるが、厳密には3年以上となった場合はいったん退職扱いとし、6年間までは再雇用を約束することにしている。これは、育児休業期間に子が3歳に達するまでは社会保険料が本人も会社も免除されるが、その後は社会保険料が発生するからである。

 

新しい制度は、とりあえずやってみる

新制度については、細かいルールを設けないで始めるとのこと。確かに走りながら考えるというのは有効です。

とりあえず動かないと始まらないのに、微に入り細に入り制度設計をしようとすると、頓挫してしまうでしょう。

「細則は後から決める」という運用方法も場合によっては有効だ。(中略)「問題が発生したら議論して解決しましょう」という相互の信頼関係があれば、細かいことを決めずにスピーディにトライできる。全員の意見を聞き、山のような細則ですべての穴をつぶしにかかるよりも低コストである。

 

あとがき

サイボウズはグループウェアで世界一を目指す企業だけあって、組織の活性化に関しては相当の工夫を凝らしています。

人事制度を作る立場の方には、一読することをおすすめしたい良書でした。

 

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