FASS検定でサクッとAレベルを取得する勉強方法
先日、FASS検定試験を受験してきました。その結果、みごと最上位レベルである「Aレベル」を取得することができました!
そこで今回は、FASS検定でAレベルを取得するために実践した勉強方法を紹介したいと思います。
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FASS検定とは?
と、その前にFASS検定試験の概要から。
FASS 検定(経理・財務スキル検定)は、経理・財務部門の業務に従事する者を対象として、実務に即した知識やスキルを問う試験です。
例えば単純な知識(ソフトウェアの法定耐用年数は?とか)を問うだけでなく、「ミスを防ぐためのリスクコントロールとして、適切なものは以下のうちどれか」といった、実践的な問題が出題されます。
出題範囲は?
資産・決算・税務・資金の4分野から出題されます。より詳細な内容は以下の通り。
分野 | 資産分野 | 決算分野 | 税務分野 | 資金分野 |
---|---|---|---|---|
業務 | 売掛債権管理 買掛債務管理 在庫管理 固定資産管理 ソフトウェア管理 |
月次業績管理 単体決算業務 連結決算業務 外部開示業務 |
税効果計算業務 消費税申告業務 法人税申告業務 連結納税申告業務 税務調査対応 |
現金出納管理 手形管理 有価証券管理 債務保証管理 貸付金管理 借入金管理 社債管理 デリバティブ取引管理 外貨建取引管理 資金管理 |
問題数は?
問題数は合計で100問。けっこう多いです。
回答はすべて四肢択一となり、記述式の問題は出題されません。
試験時間は?
試験時間は90分。90分で100問に回答しないといけないため、単純計算で1問あたりにかけられる時間は54秒となります。
試験結果の評価方法は?
得点数によって合格・不合格が判定されるのではなく、得点により5段階のレベルに区分されます。
その評価区分は、以下のとおりです。
レベル | スコア | 評価 |
---|---|---|
A | 689点~ | 経理・財務分野について、業務全体を正確に理解し、自信をもって経理・財務部門の業務を遂行できるスキルをもっている。 |
B | ~688点641点 | 経 理・財務分野のほとんどの業務を理解し、業務を遂行できるスキルをもっている。分野によって、知識の正確さに個人差があるものの、業務を妨げるようなこと はなく、適切に対応できるスキルをもっている。 |
C | ~640点561点 | 経 理・財務分野について、日常の業務を行うための基本的なスキルが身についているが、自己の経験以外の業務への対応力について差が見られる。日常の業務であ れば、業務を理解して、支障なく対応できるスキルをもっている。 |
D | ~560点441点 | 分 野によって、知識の正確性に差があり、不十分な部分が多いが、支援を受けながら、最低限の業務を行うスキルをもっている。 |
E | ~440点 | 経理・財務分野について、部分的にしか 理解できていない。今後の努力を期待する。 |
難易度は?
後述しますが、それほど難しい試験ではありません。幅広い知識を浅く問われる問題が多いため、ちゃんと勉強すれば高得点をねらうことは可能です。
Aレベルを取得するための勉強方法
前提として、僕は経理の実務歴2年半ほど。税務・財務はほとんど経験ありません。そんな僕が、FASS検定でAレベルを取得した時の勉強方法をお伝えします。
参考書は?
『経理・財務スキル検定公式学習ガイド(2018年度版)』を使いました。
こちらのwebサイトから購入できます。(市販はされていないっぽい)
参考問題300問を収録(正解及び解説付き)
業務処理統制の視点を反映させた新規問題及び最新の出題傾向を反映した問題を厳選
学習の進め方を出題分野(資産、決算、税務、資金)別にアドバイス
左のページに問題文と選択肢、右のページに解答と解説という構成です。
結論から言うと、このテキスト一冊で十分でした。ただ、他にも関連書籍が出版されているようですので、万全を期したい方は購入してもいいかもしれません。
参考書の使い方
300問の問題が収録されていますので、まずは初めから解き始めます。そして、解き終わった問題を3つに分類します。
- 全然わからなかった問題 ⇒ 赤色の付箋をつける
- なんとなくわかるけど不安な問題 ⇒ 黄色の付箋をつける
- 完璧にわかる問題 ⇒ なにもしない
付箋をつけるのは、参考書2週目以降の時の目印とするためです。2週目以降は付箋のついた問題のみトライしていきます。1週目で完全にわかった問題(付箋がついていない問題)は、スルーしました。
2週目以降、解いていって完璧にわかるようになった問題は付箋を外して、どんどんチェックする問題を減らしていきます。
結果として合計で3週しましたが、それでも50問ほどは付箋が残ってしまいました。(全部黄色でしたが)
勉強時間は?
勉強時間は約10時間。それほど勉強しなくても、最高レベルを取得できました。
(タスク管理アプリ「たすくま」のログ画面です)
仕事のお昼休みや、子どもたちが宿題をやっている時に一緒に横で勉強しました。
それほど難易度の高い試験ではありませんので、経理・財務業務未経験の人でも、20〜30時間勉強すればAレベルを狙えるのではないでしょうか。
試験当日の様子
試験会場に入ると参考書を取り出せなくなるため、入場前に付箋がついた問題をざっとチェック。その後、試験に挑みます。
受験方法
試験はPC端末で行います。画面に表示された問題を読み、回答を選択して進んでいきます。自信がない問題を後で振り返られるように、各問題にチェックを入れることができるシステムでした。
どんな問題が出た?
勉強で使用した公式学習ガイドに載っていた問題と、全く同じ問題が数問出題されました。やはり公式学習ガイドで勉強するのが良いでしょう。
初めて見る問題もありましたが、それは公式学習ガイドで学んだ知識を応用して解答していきます。全然わからない問題もありましたが、4分の1の確率で正解なのでフィーリングで解答しました。
時間配分は?
時間が足りなくなるのを恐れて、熟考せずにどんどん解いていったところ60分ほどで100問を解くことができました。あと30分間見直しすることができましたが、気になっていた問題を数問確認して早めに終了させました。
結果発表は?
終了のボタンを押すとスタッフの人がやってきて、その場で成績証明書をプリントアウトしてくれました。
すごいスピード感。終了直後に得点とレベル区分を知ることができます。
選択問題のコツ
余談ですがFASS検定に限らず、選択問題で回答に悩んだときには、ちょっとしたコツがあります。
例えば、
Q あんぱんの中には( A )が、カレーパンの中には( B )が入っている。A・Bに入る適切な語句を選択肢から選べ。
1.A:あんこ B:くるみ
2.A:あんこ B:ジャム
3.A:あんこ B:カレー
4.A:クリーム B:カレー
という問題と選択肢だった場合、出題者の意図を読むと真っ先に「4」の選択肢を除外することができます。
なぜならば、もしもAの正解がクリームだった場合、必然的に「4」が正解になります。Bの正解が何か考える必要がありません。
出題者はAとBの両方の知識を問いたいはずなので、「4」が正解である可能性がグッと下がるというわけです。絶対にそうだとは言えませんが、テクニックの一つとして覚えておいて損はありません。
まとめ
というわけで、FASS検定の勉強方法を紹介しました。
普段やっている業務の知識を再確認することができましたし、やっていないけど知っておくべき知識を学ぶことができたので、受験して良かったと感じています。
経理・財務の業務を担当している方や、興味のある方はスキルアップのために勉強してみてはいかがでしょうか。